カスタマイズミキサーDHD.audio 52/SX導入事例 エフエム香川様
公開日:2013/09/06最終更新日:2021/07/16
エフエム香川様(以下敬称略) DHD 52/SX導入事例
今回導入したシステムは、DHD.audioの 52/SXで、ミキサーとI/Oが全てセットになっているパッケージモデルをベースに構成しています。
バンドルセットの場合、基本的なコンフィグレーションが予めインストールされていて、運用スタイルに合えばそのまま使うことができる使いやすいモデルです。しかし実際は放送局ごとに色々と仕様が違うのと、使いやすさを求めるとDHD.audioならではのカスタマイズが必須となってきます。
バンドルセットにもフルカスタマイズのオプション(ライセンスオプション)があり、これを追加することで自由にミキサーを作ることができるようになります。
エフエム香川の場合は、ひとつはブースのあるスタジオ、もうひとつはブース内にミキサーのあるワンマンスタイルのスタジオです。基本的な動作の仕様は同じですが、モニター関係の仕様は大きく異なってきます。また、操作する方々にわかりやすいようにシンプルで視認性、操作性の良いディスプレイもカスタマイズの魅力となります。
ラジオ第1スタジオ
52/SX 16Faderシステム
ラジオ第2スタジオ(ワンマンスタジオ)
52/SX12Faderシステム
2つのスタジオをトータル3週間で更新を行いました。
1つ目のスタジオを更新した後、1週間のブランクを開け、その間にミキサーに慣れてもらいながら、実際の運用でないと見えてこない使い勝手の良さ悪さを洗い出し、翌週行われた2つ目のスタジオ更新時に、コンフィグレーションを修正します。
この連続した工事期間の組み方で運用に有ったミキサーを作り、さらに完成時には操作の方法が行き渡った状態になります。
リモートパネル
オリジナルリモートパネルを作成、単体機器の「PLAY」や「STOP」「FU ON(1スタは強制ON)」、「CN TAKE」などをこのパネルで一括行います。
これらのスイッチは、DHDミキサーに取り込みミキサー内部で制御のロジックを作りこむため、現場に入ってからの動作の細かい調整が行えます。
FU BOX
小型のFU BOXを製作しました、今後のスタジオでも使いやすいように、必要な機能をまとめ、コンパクトに作りこんでいます。DHDミキサー専用に設計しているのではないので、FU BOXだけを入れ替えたいという場合にも対応できる製品です。
今回のスタジオ更新は、これまでのシステム更新とは異なる新しい方法で行われました。
弊社からはミキサー、周辺機器、接続用工事ケーブルのみを納める形で、工事はエフエム香川が独自に行っています。旧設備の撤去、家具などの製作、新設備の設置、接続をエフエム香川が行い、最終調整の段階で初めて弊社担当者が現地に入ります。
普段の業務がある中で、システム設計を行い、さらに工事を行うのはそう簡単なことではありません。ですが、今回のスタイルを取ることで、システム屋さん任せにならずにシステム全体の細かな箇所まで考えぬくことができ、運用スタイルに合わせたシステムが構築できるので、分からない箇所が無い理想のシステムが構築できました。