tvONEの新製品 ビデオプロセッサー「CALICO PRO」

公開日:2024/12/20最終更新日:2024/12/20

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2024年11月13日から15日まで幕張メッセで行われたInterBEE、そのテクノハウスブースにてtvONEの新製品「CALICO PRO」が国内初お披露目となりました。tvONEが提案する新たなビデオプロセッシング技術とはどのようなものでしょう。

InterBEE2024でのtvONEブースの様子
InterBEE2024でtvONE CALICO PRO ビデオプロセッサーを展示

1.「ビデオプロセッサー」というカテゴリー

tvONEは今回CALICO PROの販売を開始するにあたり、製品区分として「ビデオプロセッサー」という区分を作りました。これまでtvONEはメインラインナップであるCorioMasterシリーズを「ビデオウォールプロセッサー」と呼んでいました。そして主な導入先を常設設備系の案件向けとしていました。今回からその能力をビデオウォールの構築だけではなく、あらゆるマルチウインドウワークフローに向けており、イベント、レンタル、放送を含めたすべての運用シーンを想定するようになりました。

ビデオプロセッサーが使用されるシーンや接続例

企業内での映像運営、プレゼンテーションやオンライン会議など

企業内でのプレゼンテーションのイメージ写真

企業内でのプレゼンテーションの接続例

 

ライブイベント、講演、セミナー

講演・セミナーのイメージ写真

講演・セミナーの接続例

 

スタジアムやアリーナ

スタジアムのイメージ図

スタジアム接続イメージ図

 

大型視聴覚教室を使う教育現場

大型視聴覚教室を使う教育現場のイメージ図

大型視聴覚教室を使う教育現場の接続例

パブリックべニュー

パブリックベニューのイメージ図

パブリックベニュー接続例

放送局

放送局のイメージ図

放送局での接続例の図

 

行政や防衛、交通、エネルギー設備のコントロールルーム

監視センターのイメージ図

監視センターの接続例の図

これらを実現するため最新の独自技術が投入されています。

2.CALICO PROの処理能力やスペックについて

  • 新設計CALICO FPGA core (10-bit 4:4:4)
  • 標準仕様で8つのHDMI 2.0入力と4つのHDMI 2.0出力、オプション追加により最大16個の入力と12個の出力

CALICOPRO-背面の図

 

CALICOPRO-背面の図2

  • 最高品質の4K60 10bit 1.07億色の色再現性でアーティファクトのない信号処理と広いコントラストの実現
  • HDR10と HLGを完全にサポートし、SDRと HDR間の高品質な変換
  • 16G pixelのライブ処理能力で大量のウィンドウ、キー、ラベル、256のレイヤー
  • 64000×64000 pixel の巨大な4つのデザインキャンバス
  • 複雑な構成も通常1フレームの処理スピード
  • 高度なクロッピング技術により1つのソースから複数のウインドウを簡単に切り取り

クロッピング解説図

  • 内部イメージストアのテキストフォント、画像、ビデオ入力のラベルを使用
  • ウィンドウ、キー、ラベル、出力を 0度から 360度まで1度刻みに自由に回転
  • リアルタイムルミナンスキーイングとグラフィックにフェードを追加
  • Canvas Watchにより、セットアップ全体と入力信号を簡単にモニタリング

モニタリングイメージ図

  • 出力マッピング機能により1つのメイン出力を複数のLED コントローラーに信号供給

出力マッピング機能の図

  • メイン出力、Canvas Watch、監視マルチビューアーとして「どこでも任意の出力」を選択
  • 制御には、CALICO Studio ダッシュボードまたは Q-SYS や Crestron プラグインが使用可能、RESTful API を使用してEU向けカスタム環境の設定

 

3.これまでのCorioMasterシリーズとの違い

tvONEがこれまで提供してきたCorioMasterシリーズは、基本設計が2012年と古く、当時HD解像度が主体の2~4ディスプレイに対しては充分な性能を持っていましたが、マルチディスプレイの台数が増え解像度が4Kへ、デバイスがLEDへと移行するに従い、入出力数はもとよりスケーラープロセス数、バンドワイズとも足りなくなってきました。アーキテクチャーもDVIからHDMIベースへと移り、補填的に4K 4:2:0 HDMIの対応も行いましたが、4K60 HDMI2.0が当たり前になった昨今ではそれに対応できなくなっていました。CALICO PROは新たな第5世代コアプロセッサー「CALICO FPGA core」の開発成功により、CorioMasterはもとより、他社イベントスイッチャーとも一線を画す性能を持っています。

主な性能の違い

CALICO PRO(C7-PRO-2200) CorioMaster(C3-510) 他社製品例
ウインドウ / レイヤー数 最大256枚 HD解像度30pで6枚 HD解像度で30枚
色処理 10 bit 8 bit 12 bit
静止画ストレージ 3Gb なし 900Mb
ソースクロッピング 最大256 1ソース1つ 1レイヤー1つ
出力方法 Main, Canvas Watch, Multiviewer,
Output Mapping
Main Main, AUX, NextPreview, Multiviewer
サポート入出力 HDMI2.0 4K60
HDMI1.4 4K30 option
HDMI1.4 2K60 option
12G-SDI option
3G-SDI option
HDBT 4K30 Input option
Stream RTMP 4K30 Input option
Media Player 4K30 Playback option
DVI-U 2K60
HDMI1.4 4K30 option
HDMI1.4 2K60 option
3G-SDI option
HDBT 4K30 option
Stream RTMP 4K30 Input option
Media Player 4K30 Input option
HDMI2.0
12G-SDI
Displayport
すべて4K60対応
最大40入力18出力
HDCP 2.2 1.4 入出力カード依存

 

このように、CALICO PROは現在のマルチウインドウワークフローを必要とするすべての映像表示シーンにマッチします。製品のデモやお問い合わせは担当営業またはウェブサイトからお問い合わせください。

 

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