DHD.audioってどんなメーカー? メーカースタッフインタビュー
公開日:2019/01/30最終更新日:2019/01/30
PRTeamの徳留です。
カスタマイズミキサーのメーカーとしてテクノハウスでお取り扱いしているドイツのメーカーDHD.audio。
今回セールスやPRのお仕事をされているクリストフさんが来日しましたので、会社の歴史や市場についてインタビューさせていただきました。
1.DHD.audioの歴史について
Q:最初にDHDの歴史について教えて下さい。
クリストフさん:DHDは1996年に今のゼネラルマネージャーのドイブナーとホフマンの2人で始めました。実はその1年前の1995年にプロトタイプのミキサーを作りました。
彼らは大学でエレクトロニクスについて勉強していました。
ミキサーの他に信号発生器(オシレーター)も作っていました。
DHD.audioは最初から放送用のミキサーを作り、それらを発展させて今のDHD.audioがあります。
ミキシングコンソールを作り続け22年かけてここまで成長しました。
現在はコンストラクションエンジニアデベロップエンジニアなどのスタッフで26人の会社に成長しています。
2.クリストフさんのお仕事について
Q:クリストフさんはいつからDHD.audioで働いていますか?また、どのような事をされているのでしょうか?
クリストフさん:私は2010年にDHD.audioで働き始めました。
マニュアルやプレゼン資料など多くの書類を作ったり、セールスやマーケティング、DHD.audioのWEBサイトを作ったりしています。
徳留:私もテクノハウスのホームページを作っています。
(実は同じシステムを使っている事がわかり、結構この話題で盛り上がりました。)
3.日本のマーケットと海外のマーケットについて
Q:日本のマーケットは他の国と大きな違いがありますか?
日本からのリクエストは特に多いですか?
クリストフさん:そうでもありません。世界中から多くのリクエストが来ていますので、問題ありません。
長年リクエストがあったVUメーターがありましたが、最新のファームウェアでついに対応しました。
他にもラウドネスメーターの要望も高まっていますね、これは値が国によって異なっています。
日本の場合は放送局によって仕様が違うので、特別なカスタマイズをする必要性がありました。
日本はヨーロッパと規格が異なり独特の仕様が多いようです。
実際にコンフィグレーションを作るのはテクノハウスのエンジニアなので、どこまで大変な作業をしているかわかりませんが、仕様がはっきりすれば問題ありません。使いやすい機能だとわかれば、新たな機能として追加していきます。日本のマーケットは最初ちょっと大変そうだなとは思いましたが(笑)、でもテクノハウスとは細かくコミュニュケーションが取れているし、ユーザーとよくコミュニケーションが取れてまとまっているようなので、日本はそれほど難しいマーケットとは思っていません。
私はマーケティングを担当しているので、エンドユーザがどういったものを必要なのか知りたいと思っています。質問やリクエストがある場合は私達に連絡をください。
徳留:DHD.audioの主なマーケットを教えてください
クリストフさん:主なマーケットはドイツです。
ドイツはカスタマーごとに仕様が異なり、DHD.audioのカスタマイズ思想とマッチしています。このスイッチのこの機能がいら無い?、このスイッチにはこんな機能が欲しいなど色々です。
徳留:アジアはどうですか?
クリストフさん:韓国ではルーターよりもシンプルなミキサーがよく出ています。アジアでは中国での販売が一番多いですね、小さなスタジオがたくさんあるので、小型のミキサーが多く出ています。多くのミキサーをネットワークで接続する複雑なコンフィグレーションを必要とする、大型の案件が多いです。
徳留:アメリカなどはどうですか?
クリストフさん:アメリカのマーケットは箱から出したらすぐに使えるものを望むため、これまでのDHD.audioのカスタマイズをメインにしたミキサーをなかなか受け入れられませんでした。
徳留:国によって考え方が違って面白いですね。
クリストフさん:NABShowに視察に行きましたが、小型ミキサーの展示が少なくアメリカはマーケットとしては大きな魅力は今の所感じていませんが、最新のRX2やSX2はカスタマイズされた状態での販売も考えており今後アメリカのマーケットも視野に入れています。
4.初めての日本について
Q:初めての日本でまだ来日して数時間かと思いますが日本の印象はどうでしょう?
クリストフさん:昨日の夕方、少し歩く時間がありました。
渋谷の横断歩道には行きました。混んでいてカラフルで楽しそうなところでした。
私は大都会が好きなので、東京は私にとってとても都会のいい街のようです。
徳留:他にも行ってみたいところはありますか?
クリストフさん:スカイツリーと浅草寺に行く予定です。
スカイツリーの模型が私の事務所に飾ってあるので実際に登ってみたいと思っています。
徳留:今回はじめての来日でしたが、また日本に来ることはありそうですか?
クリストフさん:来年もまた日本に来れるかもしれません。日本、中国、韓国での展示会もありますので。
5.DHDの今後の展開について
Q:DHD.audioで今後新しい製品や機能の予定などはありますか?
クリストフさん:AES67の冗長性機能(SPS)の開発が終盤を迎えています。
ブラウザベースでTFTと同じようにコントロールできるソフトウェア(Web APP)などを開発しています。
(※すでに実装されて日本でも運用されています。)
また将来的にはミキシングコンソールにUnicodeの実装も計画していて、これまでディスプレイに表示ができなかった日本語や中国語や韓国語等にも表示できるようになる予定です。
特にアジアでは現地の文字での表示の要望が強く、ローカライズを目指しています。
6.テクノハウスについて
Q:最後になりますがテクノハウスはどのような会社に見えていますか?
クリストフさん:私にはテクノハウスは技術的に優れたパートナーだと思います。
プロとして仕事していると思います。
私たちは一緒に働くことができてとても嬉しく思っています。
徳留:ありがとうございました。
クリストフさん:ありがとうございます。