IO Industriesの新製品「8KSDI」POVカメラの特徴
公開日:2020/12/10最終更新日:2023/10/24
IO Industriesより、新製品「8KSDI」 POVカメラが発表されました。
8KSDIは、プロフェッショナルな10ビットSDI出力を備えたコンパクトな8K / UHDTV2ビデオカメラです。
この新しいカメラは8K高解像度のスポーツ中継やライブイベントでの定点中継、ライブデジタルサイネージ、高品質な映像制作に威力を発揮します。
グローバルシャッター
8KSDIカメラで使用されているSuper35mmグローバルシャッターCMOSイメージセンサーは、高度なグローバルシャッター機能を備えています。グローバルシャッターとは、センサー全体のすべてのピクセルが同じ瞬間に光を取り込むことを意味します。一方、一般的なビデオカメラに使用されているローリングシャッターのセンサーは、撮像タイミングをラインごとに行うため、動きの速いシーンでモーションアーティファクトが発生したり、撮影中フラッシュが発生した場合にフレームの照度が不均一になったりします。
参考記事:グローバルシャッターとローリングシャッターの違い
従来、グローバルシャッター機能で設計されたセンサーは、高ノイズと低ダイナミックレンジのトレードオフを示していましたが、8KSDIのSuper35mmセンサー「オン・セミコンダクターXGS45000」は最新のグローバルシャッターピクセル設計により、低ノイズとダイナミックレンジ67.5 dBを提供し、8KSDIをさまざまな照明条件で使用できます。
出力
小型で堅牢な設計、特別なプロセッサー部は不要で、カメラユニットから直接SDI出力がなされます。カラーコントロール、イメージコントロール、露出制御はWindows PCのソフトウェアから行われます。また、IO IndustriesのコントロールパッドによりOSDメニューでPCレス操作も可能です。将来的にサードパーティー製リモートコントロールパネル(RCP)の対応が予定されています。
HD- BNCコネクタによるQuad-Link 12G-SDI出力を備えた8KSDIは、8K / UHDTV2または4K / UHD機器に接続することができます。最高解像度の出力フォーマットは、UHDTV2(7680×4320)とDCI 8K(8192×4320)で、フレームレートは23.98〜60.0fps、10-bit 4:2:2(Y’Cb’Cr’)です。まだ8K解像度を必要としないアプリケーションの場合、カメラ内スケーリングモードにより、シングルリンク12G / 6G-SDIを介して最大60fpsの4K / UHD出力が可能になります。この場合の4K / UHD出力モードは、ネイティブ4Kイメージセンサー以上に高精細で、4Kカメラの測定解像度を超越します。
3値シンクと同期
また、3値シンク入力を備えていて、複数のカメラ同士を同期することが可能です。
シャッターの同期は、ステレオスコピック3D、360度VR、さらにはボリューメトリックビデオキャプチャなどのマルチカメラアプリケーションにとって重要なファクターです。また、ライブスイッチングでは、カメラはマスターリファレンスに同期する必要があり、同期できないカメラはフレームシンクロナイザーを経由しなければなりません。これはビデオ遅延の増加を意味します。8KSDIは、専用のHD- BNC入力を介して3値シンクを入力します。この信号が複数のカメラに配信される場合、カメラ間のマイクロ秒レベルのシャッター同期を実現できます。
レンズマウントはFマウントとアクティブEFマウント
レンズマウントは、交換可能な、FマウントとアクティブEFマウントの2種類を用意しています。これにより、現在入手可能な何百種類もの標準レンズを使用できます。Fマウントはパッシブタイプで物理的マウントのため、手動で調整可能なFマウントレンズが必要です。アクティブEFマウントは、EFマウントレンズを電子制御し、アイリスとフォーカスをカメラのオペレーションインターフェースからリモートコントロールします。
軽量サイズ
大きさは 63mm×63mm×154.7 mm(WxHxD、Fマウント付き)
500㎖ペットボトルと同等の容積、715g(レンズ無し)と軽量で14wの低消費電力、8K解像度のライブ出力を実現した「8KSDI」既に放送局、制作現場より検証依頼が届いております。
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