放送設備のIP化における「同期」の問題を解決 – evertzのグランドマスタークロック
公開日:2021/08/17最終更新日:2021/08/18
今回は弊社取り扱いメーカーevertzのIPグランドマスタークロック / ビデオマスタークロックシステム 5700MSC-IPのご紹介です。
放送業界のIP化に伴う”同期”の問題
現在の放送業界では4K・8Kといった次世代の映像フォーマットへの移行にともなうIP化の波が押し寄せてきているのはご承知の通りかと思います。
放送分野でのIP化のメリットには「低コスト化」や「機器の小型化」、「汎用品の活用」など様々なものがありますが、それと同時に課題も存在しています。その代表的なものが「同期」の問題です。
従来のシステムで使われている同期信号であるブラックバーストから、IPに対応したものに移行する必要があります。
それがネットワークの世界で広く使用されている通信プロトコル「PTP(Precision Time Protocol)」をベースにしたSMPTE ST 2059-2です。
今回ご紹介するevertzの5700MSC-IPは放送用設備のIP化にともなう「同期」の問題を解決する製品です。
5700MSC-IP/グランドマスタークロックは”同期”の問題を解決
5700MSC-IPは1RUのコンパクトな筐体です。
前面のフロントパネルから機器をすべてコントロール出来ます。
オプションにより電源の冗長化にも対応していますので、緊急時でも稼働を止めることなく使用することが可能です。
以下に主な特徴をご紹介します。
多くのリファレンスソースに対応
タイムリファレンス
- GPS
- IRIG
- VITC etc.
周波数リファレンス
- ブラックバースト
- 3値シンク
- 10MHzクロック
- IRIG
- PTP(バンダリークロックモード対応)etc.
豊富な出力ポート
下の画像のように多くの種類の出力ポートが備わっています。
オプションを導入することで、設備内の多様なニーズに対応することが可能です。
様々な出力フォーマットにも対応
- ブラックバースト
- 3値シンク
- IRIG
- 10MHz
- ワードクロック
- LTC
- VITC etc.
オプションによる多機能化/ハイブリッド化
下記のオプションを準備しています。
+SDI-TG
- 4つのSDI(3G/HD/D)テストシグナルジェネレーター
+10G-TG
- 10GbEビデオテストシグナルジェネレーター
+AUX
- AES及びアナログオーディオテストジェネレーター, DARS, GPIO及びLTC出力
その他の特徴
- アラーム用の接点出力
- VistaLINK/SNMPによる設定及び監視 etc.
最後に
今回ご紹介したグランドマスタークロック / ビデオマスタークロックシステム 5700MSC-IPは放送設備のIP化には欠かすことの出来ない製品です。
特にオプションによる機器のIP / ベースバンドのハイブリッド化は、従来の放送設備からIPへと移行していく過渡期に使用することでその真価を発揮します。
evertzは、この5700MSC-IPだけではなく放送設備のIP化に関する製品を数多くリリースしている業界のリーダー的存在です。
その他のIP関連製品についても、弊社HP内で色々とご紹介しておりますので、併せてご覧ください。
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